A1-25 PDBjによる構造インフォマティックス支援

ユニット名

構造解析ユニット

支援担当者

所属 ① 大阪大学 蛋白質研究所
② 大阪大学 蛋白質研究所
③ 大阪大学 蛋白質研究所
氏名 ① 栗栖 源嗣
② Gert-Jan Bekker
③ 于 健
AMED
事業
課題名 生命科学と創薬研究に向けた相関構造解析プラットフォームによる支援と高度化
代表機関 理化学研究所
代表者 山本 雅貴

支援技術のキーワード

Protein Data Bank、PDB-Dev、相関構造解析、データ科学

支援技術の概要

構造解析前の統合的な情報解析を行い、シームレスに構造研究に繋げる。構造解析後にはPDB、EMDB、BMRBへのデータ登録支援はもちろんのこと、統合的な情報解析を提供してインフォマティクスの側面から構造―機能相関研究を促進する。必要に応じて、領域内外の最適な試料準備や構造解析、さらには機能解析へと連携した支援を行う。併せて、相関構造解析の実験データアーカイブや専用データベースを整備して相関構造解析を加速させる司令塔の機能を担う。

・構造生物学研究に先立つインフォマティックス支援を実施し、高度なコンサルテーションを提供する。

・個別構造解析が終了した後、さらにリッチな構造情報を必要とする研究者に統合的情報解析を提供する。

・相関構造解析の基盤となる実験データアーカイブ(EMPIAR, XRDa,BMSA)の機能を拡張し、専用のデータベース(PDB-dev)を日本国内に整備してPDBとの統合利用を可能にする

・構造決定を志向しない研究へも情報解析支援によりコンサルテーションを提供し、予測構造の提供とその構造的理解に向けた支援を実施する。



支援技術の利用例

相関構造解析の基礎となる日本発の構造生物学の実験・計算データをPDBに紐づけてアーカイブしている。具体的には、回折実験イメージをXRDaに79エントリー、電子顕微鏡画像をEMPIAR-PDBjに64エントリー、MD計算などの計算結果をBSMAに35エントリー保存し、適切なメタデータをつけて公開している。

支援担当者の研究概要

・高度コンサルテーションに資する構造インフォマティクスポータルの開発
ターゲットとなるタンパク質の配列情報を入力することで、最も配列相同性の高い既知構造を検索すると共に、AlphaFold2による予測構造、結晶化予測、2次構造予測、膜貫通部位予測、関連文献検索を一瞬で行うことのできるポータルサイトを構築し、構造解析に先立つ情報収集のハブを目指している。

・相関構造解析の実験データアーカイブの整備
PDBjの運営で培った経験を活かし、結晶解析・NMR・単粒子電子顕微鏡解析以外の実験データセットも収集し、PDBやBMRB, EMDB, SASBDBに紐づいた再利用可能な状態でデータをアーカイブする。

・相関構造解析データの可視化を伴う専用データベース(PDB-Dev)の整備
PDBに比べてデータの検証や可視化のルールが確立していない相関構造解析データおよびメタデータを整理し、コントロールされた語彙で記述した相関構造解析専用データベース(PDB-Dev)として整備する。

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