A4-1 タンパク質クライオ電子顕微鏡構造解析支援

ユニット名

構造解析ユニット

支援担当者

所属 ① 沖縄科学技術大学院大学 イメージングセクション
② 沖縄科学技術大学院大学 イメージングセクション
③ 三重大学 大学院医学系研究科
氏名 ① 望月 俊昭
② HALL Malgorzata(ホール・マルゴジャタ)
③ 谷 一寿
AMED
事業
課題名 クライオ電子顕微鏡によるタンパク質等構造解析と細胞内微細構造観察の支援 ~生命科学・創薬研究・国際的人材育成への貢献
代表機関 沖縄科学技術大学院大学
代表者 望月 俊昭

支援技術のキーワード

クライオ電子顕微鏡、三次元構造解析、滞在型トレーニングプログラム、単粒子解析、3Dイメージング

支援技術の概要

沖縄科学技術大学院大学(OIST)では、クライオ電子顕微鏡によるタンパク質構造解析のリソースを揃え持つ研究機関である。2台の高分解データ収集用クライオ電子顕微鏡や試料作成装置を含むイメージング施設と、大量のデータを高速に蓄積/解析/保管できる科学計算機施設、各施設を維持管理し学内運用を支援する専属部署で構成される複合的研究支援組織を備えている。それらの物的・人的資源と、クライオ電子顕微鏡の解析開発実績を有している分担機関である三重大学との強みを掛け合わせ、タンパク質等構造解析と細胞内微細構造観察の支援を行う。

前事業の支援実績として、クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析により、薬剤結合型タンパク質を含め約60個の立体構造決定や40件の支援に至り、関連する成果として主要な雑誌に論文が採録されており、十分な知識と経験豊富を持ち合わせた人材により下記支援を中心に提供している。

・クライオ単粒子解析法を用いたタンパク質等の構造解析支援

・集束イオンビームおよびシリアルブロックフェイス走査型電子顕微鏡を用いた細胞内微細構造の観察支援

・OISTの国際的な環境の下で滞在型プログラムを提供し、試料の品質確認から、クライオ試料調整、スクリーニング、高解像データ取得、画像解析による立体構造決定まで丁寧に指導

・GPU計算機を使用したスピーディーな構造解析支援

支援技術の利用例

1.単粒子解析によるタンパク質等の構造解析
1)BINDSの支援申請後、コンサルティングにより相談を行う
2)支援承認後、タンパク質等を持参あるいは送付する
3)不染色法によりタンパク質等のクオリティ確認
4)氷包埋法によるタンパク質等のグリッド調整
5)クライオ電子顕微鏡による観察・データ収集
6)構造解析・モデル構築
※部分のみの支援依頼(例えばデータ解析のみ)を含めて柔軟に対応できる

2.滞在型クライオ電子顕微鏡技術習得トレーニングプログラム
1)BINDSの支援申請後、コンサルティングにより相談を行う
2)支援承認後、タンパク質等を持参あるいは送付する
3)試料の品質確認をはじめ構造解析まで指導する
※4週間の滞在が基本となるが、期間短縮・内容など柔軟に対応できる

3.細胞内微細構造の観察
1)BINDSの支援申請後、コンサルティングにより相談を行う
2)支援承認後、試料を持参あるいは送付する
3)試料調製
4)電子顕微鏡による観察・データ収集
5)三次元再構成
※部分のみの支援依頼(例えばデータ収集のみ)を含めて柔軟に対応できる

支援担当者の研究概要

クライオ電子顕微鏡によるタンパク質構造解析のリソースを有する沖縄科学技術大学院大学(OIST)とクライオ電子顕微鏡の解析開発実績がある三重大学によるシームレスな支援体制としている。クライオ電子顕微鏡を使ったタンパク質等構造解析支援の試料準備、試料作製手法、撮像手法、解析手法及び支援ワークフローの改良などにも取り組み、本事業では試料作製、クライオ電子顕微鏡による測定、データ解析の支援を行う。またOISTにおいて、支援申請者の共同研究者である研修生を滞在型で受け入れ、トレーニングの機会を提供する。OISTでは公用語が英語であるため、試料調製のための集中的な実践トレーニングや1週間のHands-onコースを通して、国際的に活躍できるクライオ電子顕微鏡による構造解析の技術とスキルの普及に貢献し、クライオ電子顕微鏡のユーザーと専門家のネットワークを日本とアジア各国へと繋げる機会を提供する。

OISTイメージングセクション担当HP:https://groups.oist.jp/ja/img
三重大学担当HP:https://www.cryoem-tokai.jp/

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