B8-3 1本鎖DNAからのライブラリー調製支援

ユニット名

発現・機能解析ユニット

支援担当者

所属 ① 九州大学 大学院医学研究院
氏名 ① 三浦 史仁
AMED
事業
課題名 メチロームおよび多重エピゲノム解析の支援
代表機関 九州大学
代表者 三浦 史仁

支援技術のキーワード

1本鎖DNA、TACSライゲーション

支援技術の概要

九州大学大学院医学研究院医化学分野の三浦グループは、独自に開発してきた1本鎖DNAライゲーション技術であるTACSライゲーション法を基盤として、高効率にシークエンシングライブラリーの調製が可能なTACS-TOPO法を実現した。

TACS-TOPO法を用いると、例えば1滴の血漿・血清中に含まれるセルフリーDNAの配列決定を行うことが可能であり、また断片化の進行した古代人骨に由来するごく微量なDNAからの高感度な配列決定も可能である。一般的に用いられている2本鎖DNAを対象としたプロトコールではなかなかライブラリー調製が困難な断片化の進んだDNAサンプルでもTACS-TOPO法を用いるとシークエンシングライブラリーが得られる可能性がある。

支援技術の利用例

TACS-TOPO法による血中セルフリーDNAからのライブラリー調製
0)コンサルティング
1)血清・血漿受領
2)DNA精製
3)TACS-TOPO法の実施
4)ライブラリーのクオリティチェック(リアルタイムPCR、電気泳動)
5)支援依頼者へのライブラリー返送

支援担当者の研究概要

当グループは、これまで培ってきたメチローム解析技術を基盤として、多重エピゲノム解析の実現を目指したさまざまな開発を進めている。そういった技術の1つとして特定の短い塩基配列を特異的に認識してメチル化するMTaseの開発がある。例えば、CCジヌクレオチドを認識するCCMTはエピゲノム解析のプローブとして有望である。このほかにも複数のMTaseを開発して組み合わせることにより、1つのDNA分子上に複数のエピゲノム情報を書き込む多重エピゲノム解析を実現することが可能となるだろう。このような多重エピゲノム計測技術を組織切片中の特定の細胞集団に適用して、そのエピジェネティックな特性を明らかにしていくことが、このグループが目指す技術開発のゴールである。

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